» ジーコの懲りない監督業と資源大国のフットボール

AFCチャンピオンズリーグ準決勝でクルヴチ(ウズベキスタン)がホームでアデレード・ユナイテッド(オーストラリア)に1-0で勝利を収めたが、トータルスコアで3-1と上回ったアデレード・ユナイテッドが結局決勝進出を果たした。
私は前回のワールドカップドイツ大会で采配を振るえなかったジーコ元日本代表監督が未だどうしても許せないので今回のクルグチ大敗は本当に気分がいい。
ところで、この「クルヴチ」というウズベキスタンのクラブが謎だらけなので少し調べてみることにした。
このクラブは、2005年に創設されている。
つい最近のことだ。
「クルヴチ」とは、ウズベク語で「建築者」という意味らしい。
だが、今年度の8月に「FCブニョドコル」(Bunyodkor)という名称に改称されているが、AFCには承認の手続きが間に合わず旧名で出場したらしい。
この「クルヴチ」のメーンスポンサーは、スイス資本のゼロマックス社という資源会社。
社長はウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領の長女であるグリナラ・カリモフ女史らしい。
単なるボンボンならよかったが、どうやら彼女は97年から6年間ほどウズベキスタンの外務省顧問もしていたらしく、案外やり手なのかもしれない。
「クルヴチ」は、バルサのエトゥー獲得にオファーしたことがこのクラブを一躍有名にした。提示金額は4000万ユーロ。
約60億円くらいなので、このクラブの財務体質がよくわかる。
要するに、ハンパないお金持ちのクラブなのだ。
そして、エトゥーに断られた後に元ブラジル代表のリバウドにオファーし2年契約で彼を遂に獲得した。
年俸は7億円以上というから、やはり破格の条件だ。
このリバウドの推薦もあって、ジーコに監督要請が来たらしい。
W杯の予選でウズベキスタンが2連敗し、監督が解任され、変わりにクルヴチの監督だったミルジャラル・カシモフ監督が就任することになったというタイミングもあったらしい。
だから、ジーコは今ウズベキスタンの代表アドバイザーになっているわけだ。
ゼロマックス社にしてもチェルシーのアブラモビッチにしてもそうだが、国の経済情勢とフットボールの関係は密接だ。
Euro2008で大ブレークしたアルシャビンが所属する「ゼニト・サンクトペテルブルグ」はロシアの世界最大のガス会社「ガスプロム」社が所有している。
何しろロシアプレミアリーグの主要クラブの今の予算は50億円から70億円なのでJリーグよりも高いことがわかる。
ロシアプレミアリーグに所属するCSKAのスポンサーだった「シブネフチ」はアルラモビッチが大半の株式を所有していたロシア第5位の石油会社だった。
アルラモビッチはこの株式を前述のガスプロムに売却してチェルシーに大金をつぎ込んだ。
そして、彼は「ナショナル・サッカー・アカデミー」なる基金をロシアで設立しこの基金を通じてEuro2008のロシアの立役者となったヒディング監督の給料を支払っているのだ。
Jリーグの多くのクラブチームが資金に困っている。
にもかかわらず、特に厳しいといわれているJ2のクラブには企業名すら入れることを日本サッカー協会は禁じている。
また、Jリーグのクラブは単独での株式上場も制限されている。
不特定多数の株主が入ることを恐れているからなのだろうか。
日本サッカー協会のやっていることの多くが実はこういったグローバルな動きとは反している。
サッカーでお金を儲けることには、私も若干抵抗がある。
しかし、サッカーを盛り上げるために資金をどう調達したらいいのか。
これは日本サッカー協会が一番まじめに考える必要がある問題なのだ。
協会に収益があっても各クラブが磐石でなければ話にならないのだ。
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カテゴリー:サッカーコラム